停電時に電力が届かなくなっても、太陽さえ出ていれば発電してくれるソーラーパネル。
普段から電気代も節約できますし、もし導入出来たら停電時にも頼りになりそうですよね。
でも実際には、賃貸に住んでいたり、費用面の問題から、導入は現実的じゃないな……とお考えの方も多いと思います。
そんな場合、停電発生時のような非常の際だけ、一時的に必要最低限の電力を発電する折り畳み型ソーラーチャージャーがあると大変便利です。
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このページの目次
折り畳み型ソーラーチャージャーとは?
太陽光発電、と言うと、一戸建て住宅の屋根の上に太陽光パネルが並んでいるのを想像しますよね。
それとは別に、折りたたんで手で持ち運べるようなサイズの、折り畳み型の太陽光パネルというものが存在します。
用途としては主にアウトドアや車中泊など、レジャーでの電力確保や、野外でのポータブル電源の充電などですが、もちろん防災対策としても活躍してくれます。
折り畳み型ソーラーパネルはその用途のため、簡単に設置して簡単に電力を利用できるように設計されています。なので、そのままスマホやノートPCの充電を行ったり、その他USBを通じたモバイルバッテリーの充電や、DC電源としての出力、自動車のバッテリー充電なども出来たりするのです。
発電能力は天気や日光の角度などにも影響されますが、50W以上の出力が可能な製品もありますから、非常時の緊急用電源として乾電池のストック切れや、バッテリーが尽きる心配から解放してくれるでしょう。
発電能力を確保するためにはある程度の面積が必須
防災グッズには、ソーラーパネルがついていて太陽光による充電ができるようになっている懐中電灯やLEDランタンなどが結構あります。また、太陽光パネルつきのモバイルバッテリーなどもありますよね。
もしもの時に充電や電池が切れてしまっても、太陽光で充電できるなら安心! と思うかもしれませんが、そういった製品の太陽光充電はあまり頼りにしないほうが良いでしょう。
というのも、懐中電灯やモバイルバッテリーなど、手のひらサイズの機器についているソーラーパネルで発電できる電力なんて、微々たるものだからです。
もちろん、快晴の日に半日外に置いておけば、しばらくの間懐中電灯やLEDランタンを光らせる程度の電力は生み出せるかもしれません。
でも停電時に明かりの心配をするのなら、乾電池をもう10本余分にストックする方が簡単で確実です。
モバイルバッテリーに至っては、機器本体側面に張り付けてあるソーラーパネル程度の面積では、10000mAh前後の容量でも満充電に数日は必要だと思います。
この手の防災グッズのソーラー発電機能はあくまでもおまけ程度のもので、それを主電力として使用できるようなものではないことを重々認識しておきましょう。
一方、折り畳み型ソーラーチャージャは、折り畳んだ状態でもそこそこのサイズがありますし、重さもあります。ですから、手で持って持ち運び可能とは言え、普段から携帯するような使い方は不可能です。
ですが展開設置時は、幅2m弱、高さ50㎝~70㎝程度の面積がありますので、しっかり発電してくれます。ちなみにこれくらいの面積だと大体ピーク電力100Wクラスの製品です。
ソーラー発電には太陽光パネルの面積が必要なので、停電時などの非常用電源として活躍を期待する場合は、それに相応しい面積と発電能力の製品を選ぶようにしましょう。
ソーラーパネルはスペック通りの最大電力は出ない
折り畳み型ソーラーパネルのスペックを見ていると、ピーク電力100Wとか、最大電力50Wといった風に、その製品の最大スペックが記載されています。
実は、この数値は製品の性能試験の際に、試験規定に定められた条件下で測定された最大電力になっていて、実際の野外での実測値ではありません。
ですので、野外で太陽光を当てたとしても、当日の微妙な雲の出方や太陽光の角度の変化、パネルの温度や表面の汚れなど様々な要素により、実際の発電電力は低下してしまいます。
基本的にスペック通りの最大電力が発電されることはなく、おおむね60%から70%程度の電力になることが殆どです。
これはソーラーパネルが不良品だというわけではなく、製品の性能試験の環境が実際の使用状況とかけ離れていることが原因ですので、そういうものだと予め理解しておくことが大切です。
最大電力50Wと書いてあるからといってその通りの出力が得られるわけではありませんので、少し余裕をもって大きめの発電能力の製品を選んだ方が安心だと思います。
停電時に真価を発揮する折り畳み型ソーラーチャージャーはこれ!
suaoki ソーラーチャージャー 100W 折りたたみ ソーラーパネル
こちらは、ポータブル電源などでもおなじみのメーカーsuaokiの折り畳み型ソーラーチャージャーです。
最大電力は100Wで展開サイズは1708×506×10mm、折り畳みサイズは506×389×60mmで重量は4.47kgと、やはり持ち運びは可能ですが小型軽量というわけではありません。
ただ、スマホやタブレット等への急速充電機能や、自動車のバッテリー補充電機能、自立スタンドがついていることなど、色々と便利な機能が搭載されており、停電時はもちろん、豊富な対応端子のおかげで普段のアウトドアシーンなどでも活躍してくれると思います。
天気にさえ恵まれれば、停電時もスマホやタブレット、ノートPCやモバイルバッテリーなどの充電を気にせずに済むのではないでしょうか。
Rockpals ソーラーパネル 100W
こちらは先に紹介した製品と比較すると価格は安めですが、重量が少しアップしています。
suaokiのソーラーチャージャーにはTIR-Cテクノロジーという独自技術により、接続された機器を自動判別して最適な電流を流すだけでなく、逆電流・過熱・過充電・過電流などを防止する機能が搭載されているので、その分の価格差というところでしょうか。
それ以外の最大出力やサイズ感、対応している端子の豊富さや急速充電機能などはこちらの製品も負けていませんので、コストパフォーマンスと信頼性のどちらを重視するかで意見が分かれそうですね。
Rockpals ソーラーパネル 50W
こちらは上に紹介した製品の最大出力50Wのタイプになります。
最大出力が控えめになった分、重量は約2kg、展開時のサイズは長さ136cm×幅35cm×厚さ0.5cmと少しコンパクトになっています。
これくらいの重さなら持ち運びもしんどくないですし、非常時に備えてしまっておくのにも場所を取らないですね。
最大出力が50Wという点が若干頼りないですが、大容量のポータブル電源を充電する目的などでなければ、一応役目は果たしてくれるのではないかと思います。
大容量のポータブル電源を充電する場合はかなり時間がかかってしまうと思いますので、上に紹介したような100Wクラスの製品を検討されたほうが良いでしょう。
まとめ
停電時に頼りにするなら、やはりしっかりとした発電能力のあるソーラーチャージャーがおすすめです。
防災グッズについているソーラー充電機能はおまけ程度のものだと考えておいた方が良いでしょう。
個人的には、ソーラーチャージャーだけでなく、ポータブル電源を合わせて活用することもおすすめです。停電時の電源問題をより大きく改善できますし、アウトドアやキャンプなどでも非常に便利なので、一家に一台あるとすごく頼りになりますよ。