停電の対策というと、懐中電灯とかモバイルバッテリーを想像する方が多いと思います。
もちろんそれらも重要な対策なのですが、季節によっては用意をしておかなければならないものがあります。それが、防寒具です。
停電時は電気ヒーターやこたつ、電気毛布、ホットカーペットなどなど、電気を使用する暖房器具はすべて使えなくなります。
そんな状態で夜を明かす必要がある場合、きちんと防寒対策ができているか否かで快適さが全然違ってきます。
「ちょっと寒くて辛いな……」程度で済めばまだいい方で、寒さで眠れない状況が続いた場合、体力を消耗して体調を崩したり、集中力の低下から思わぬ怪我や事故の原因となったりすることも考えられます。
このページでは、そんな冬場の停電時に役に立つ防寒具についてご紹介します。
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このページの目次
冬場の停電で役に立つのはどんな防寒具?
停電している状況でも使える防寒具というのは、考えてみると色々あります。その中で、非常時の備えとして日頃から準備しておくべきなのは、どんな防寒具でしょうか。
火気を使用するものは避ける
非常時には、ストレスや疲労から集中力や注意力が低下するため、火気の取り扱いには細心の注意が必要です。実際に、明かりを取るために使用したろうそくが原因で火災が発生した事例もあります。
冬場に暖を取るためとは言え、火気の使用はなるべく控えましょう。特に練炭や炭を使用して七輪などで暖まるのは、一酸化炭素中毒のリスクが高いので大変危険です。灯油ストーブなども定期的な換気を心がけ、火災に重々注意するようにしてください。
部屋よりも個々人を暖める
停電時でもカセットガスを使用したカセットガスストーブや、灯油ストーブなら使用できますし、それで暖を取ることも可能だと思います。
ただ、それこそ大家族でリビングに集合している場合などを除いて、非常時には部屋全体を適温に保つために暖房を準備するより、一人一人が寒さを感じない程度の防寒具を身に纏ったほうが効率が良くなります。
カセットガスは室温が0℃前後になるような寒い地方の真冬では使用できなくなることが多いですし、カセットガスストーブ程度の暖房能力で部屋全体を暖めようとすると、1台や2台ではとても足りません。一人一台用意するのもちょっともったいないですよね。
灯油ストーブも部屋全体を常に温め続けようとするとこまめな換気が必要ですから、定期的に室温は下がることになります。ストーブを点火したまま寝るのも危険なので、寒くて眠れないという事態もあり得ます。
ですので、基本的に非常用の防寒具は一人一人が身に纏えるような、防寒シートがおすすめと言えます。防寒シートであれば保管も簡単ですし、子供もお年寄りも簡単に使えて、もし屋外に避難しなければならない場合も問題なく暖を取れますからね。
冬場の停電で役に立つおすすめ防寒具はこちら
軽量サバイバルシート リバーシブルタイプ (防寒・保温・遮熱シート) 140×220cm 3枚セット
こちらは、表と裏で防寒と遮熱を使い分けることが出来るサバイバルシートです。
銀色の面が熱を反射するため、寒い時は銀色を内側にして内部の熱を保ち、暑い時は銀色を外側にして使うことで、外側からの熱を反射して内部の温度を保ちます。
防寒だけでなく遮熱・防暑対策にも使えますし、フィルムシートなので外側が水に濡れても大丈夫です。
価格としても手ごろで、人数分+アルファを備蓄しても殆ど場所を取りません。
シート状の他に、寝袋状になった封筒型の製品もあるので、用途に応じて選択すると良いと思います。
また、リバーシブルタイプ以外に、カサカサ音を低減した静音シルバータイプもラインナップされています。就寝時などにシートがカサカサいう音で他の人に迷惑を掛けたくない、あるいは自分で使っていて音が気になりそう、という方にはこちらもおすすめです。
SOL(ソル) ヒートシート エマージェンシーブランケット1人用
こちらは、体温の実に90%を反射する特殊素材「ヒートシート」を利用したサバイバルシートです。非常時に救助の目につきやすいように、外側がオレンジ色になっているのも頼もしいですね。
質感的にはビニールシートのような感じで、アルミシートのようなカサカサ音もあまり出ません。
価格も安めですし、非常時に救助されることまで視野に入れると、こういった製品のほうが安心感があるのかなという気がします。
SOL(ソル) ヒートシート エマージェンシーヴィヴィ1人用
こちらは先ほどご紹介した商品の寝袋形状版です。
冬場の停電時に睡眠を取るなら、ブランケットよりもこういうタイプの方が暖かいと思います。内側に毛布を入れたり、上からさらに布団をかけたりすればかなり快適に眠れるはずですので、就寝用にこちらも備蓄しておけば万全と言えるかもしれません。
こちらの方が価格は上がりますが、繰り返し使えますし、割高感はないと思います。
東和産業 保温シート 敷くだけ省エネ 暖シート 3畳用
こちらは身に纏うのではなく、床に敷くタイプの防寒シートです。
冬場の地面や床からの冷えというのは馬鹿に出来ないものですから、これを敷いてその上で過ごすだけでも大分違うと思います。
ご紹介しているのは3畳用ですが、2畳用のサイズもありますし、ハサミで簡単にカットすることが出来るので、必要なサイズや形状にして使うことが出来ます。
これを敷いて、その上に毛布を敷き、さらに上で紹介した防寒シートも合わせれば、冬場の寒さもかなり防ぐことができると思います。
まとめ
冬場の停電でも寒さに凍えずに済む、非常用防寒具についてご紹介しました。
火気を使用せず、一人一人自分用の防寒具で暖を取ることができるもの、という観点でチョイスしましたので、停電が発生した状況を選ばずに子供やお年寄りでも簡単に使えると思います。
冬が過ぎれば冬の寒さは忘れがちですが、停電や災害は季節を選んではくれません。真冬の夜中に停電が発生する可能性も十分にあります。
この記事を参考に、皆さんも季節に応じた対策を検討してみてくださいね。