もしもの時の停電対策として、懐中電灯やLEDランタン、モバイルバッテリーや乾電池のストックなど、みなさん様々な備えをされていると思います。
実際、このサイトでもそういった停電時に役立つ防災グッズなどをご紹介させていただいていますね。
それらの防災グッズや対策が停電時に役立つのはもちろんなのですが、もう一つ、停電対策として非常に強くおすすめしたいものがあります。それが「ポータブル電源」です。
ポータブル電源とは?
ポータブル電源とは、持ち運べるサイズの家庭用大容量蓄電池のことです。
主にキャンプや屋外でのレジャーなどで、手軽に電源を用意することを目的に使用されていますが、電気の引かれていない環境でも電源を使用できるという性質上、停電対策としても非常に有効になります。
ポータブル電源の内臓バッテリー容量はかなり大きく、スマホやタブレットなどを充電するモバイルバッテリーと比較しても、その容量が全然違います。
一般的なモバイルバッテリーは容量の大きいものでも20,000mAh~30,000mAh程度なのに対して、ポータブル電源のバッテリー容量は100,000mAhを軽く超えますし、出力端子もUSBだけでなく、様々なDC端子やAC電源(コンセント)も使えるのです。
つまりポータブル電源があれば、停電時でも消費電力がそんなに大きくない家電なら、いつもと同じように使用できてしまうわけですね。
しかも充電は家庭のコンセントで簡単に行え、一度充電すれば3か月程度は普通に保管可能です。
最強の停電対策は代替電力の確保
少し身も蓋もない話になってしまいますが、停電時に最も有効な対策は、代わりの電力を自前で用意することです。
ですが、残念ながら一般家庭において自家発電装置を導入するのは、かなりハードルが高いと言わざるを得ません。
だからこそ、一般家庭における停電対策の基本方針は、停電が復旧するまでの間、備蓄の乾電池などで明かりや情報収集の手段を確保しながら耐え忍ぶ、というものでした。
しかし、天災が原因で発生した停電の場合、復旧まで1週間前後かかる例も珍しくない昨今、乾電池のストックだけで凌ぐのも決して簡単ではありません。
特に小さなお子さんやお年寄りがいらっしゃるご家庭の場合、電力が乾電池しかないのと、数百W程度の家電なら使用できる状況とでは、停電時の過ごし方は全く変わってくるのではないでしょうか。
最近では、停電が一週間続くことも珍しくありません!
ポータブル電源であれば、普段と全く同じというわけにはいきませんが、停電時も電源を使用することが出来ますし、小型で保管しやすく、扱いも簡単です。
価格も一般家庭で購入しやすい価格帯ですから、キャンプやレジャーのお供+非常時の備えとして購入するのも検討しやすいでしょう。
ポータブル電源のここがすごい!
停電対策におけるポータブル電源の有用性についてざっくりとご説明してきましたが、ここからは更にそのメリットについてクローズアップして見ていきましょう。
ポータブル電源には、モバイルバッテリーや乾電池の備蓄では代えられない大きなメリットがいくつもあるのです!
メリット1「バッテリーが超大容量」
先ほどもご紹介しましたが、ポータブル電源は普段私たちが使っているようなモバイルバッテリーと比べて、超大容量になっています。
一般的なスマホのバッテリー容量はおおよそ2,000mAh~3,000mAh程度、iPadなら機種によりますが大きいもので10,000mAhくらい。それに対してモバイルバッテリーは大容量のものだと20,000mAh前後。
ところがポータブル電源の容量は、桁が一つ増えて100,000mAh以上の超大容量を誇ります。
バッテリー容量 | |
iPhone11 | 3,110mAh |
Google Pixel 4 | 2,800mAh |
AQUOS sense 3 | 4,000mAh |
大容量モバイルバッテリー | 20,000mAh前後 |
ポータブル電源 (参考:LACITA エナーボックス) |
120,000mAh |
スマホなんて数十回はフル充電できますし、ちょっとやそっと使ったくらいでは全然容量は減りません!
ポータブル電源になってくると、出力定格電力やDC-AC変換効率など、他の要素も重要なので、バッテリー容量だけが大きければ良いという話ではありませんが、それでもモバイルバッテリーなどとは一線を画する頼もしさと言えるでしょう。
メリット2「出力電力が段違い」
ポータブル電源のメリットその2は、出力電力の高さです。
通常、モバイルバッテリーなどでスマホをUSB充電する場合、急速充電対応と謳っている製品でも、5V × 2.1Aで10.5W程度の電力しか出すことが出来ません。
これはもちろん、モバイルバッテリーはスマホなどを充電するのが目的のため、その規格に合わせて電圧などが定まっているからなのですが、それ故モバイルバッテリーではスマホやタブレットなど対応機器以外の充電を行うことは不可能です。
ところが、ポータブル電源ではその用途をスマホ充電に限らないため、定格電力で数百Wもの出力が可能で、しかもAC出力もできるんです。
後ほどご紹介しますが、参考としてLACITAのポータブル電源「エナーボックス」を例に挙げますと、この製品の場合定格AC電力は驚きの400Wとなっています。
最大400Wもの電力があれば、停電中であっても様々な家電が利用できますよね。
一例としてこのエナーボックスの電力で使用可能な家電を挙げてみると……
- 扇風機
- 石油ファンヒーター
- マイコン炊飯器
- 電気毛布
- 小型冷蔵庫
- テレビ
- 電気ケトル
※運転強度の設定によります。最大消費電力が400Wを超える場合は不可
こんなに様々な家電が普段と同じように使えてしまうんです!
もちろんスマホやモバイルバッテリーの充電も出来ますし、充電式ランタンだって繰り返しフル充電可能です。
停電時に乾電池だけを頼りに、家電や暖房器具が一切使えない中で復旧までの時間を耐えるのと、ポータブル電源で明るく暖かくストレスなく過ごすのと、どちらが快適かは言うまでもないのではないでしょうか。
メリット3「持ち運び可能」
ポータブル電源は名前の通り持ち運び可能な電源ですので、自家発電設備と違って手に持って移動ができます。
もちろんモバイルバッテリーほど小型軽量ではありませんので、バッグにいれて気軽に携帯するというわけにはいきませんが、持ち運び用に取っ手がついているものが大半ですし、重さも数kg程度で女性でも持ち上げることが可能です。
ポータブル電源ならリビングでも庭でもベランダでも使えますし、もし災害で屋外や避難所に避難することになったとしても、簡単に持ち運ぶことができますよね。
もしこれが移動できない自家発電設備なら、災害時に家から離れてしまったら、結局電気が使えないということになってしまいます。
この点は、アウトドアのレジャーで電源を使用することを目的としたポータブル電源ならではの、大きなメリットです。
メリット4「静音性」
家庭用発電機の中にも、灯油やカセットガスなどを使用して発電する小型の製品があります。
そういった製品であれば、ポータブル電源よりもサイズは大きいものの持ち運びは可能です。
しかし、発電機は駆動音がかなり大きいため、その騒音が問題になります。
他の避難者の方がいる避難所はもちろん、自宅であっても騒音を出す発電機を使うのはなかなかハードルが高いですし、何より騒音が気になって自分もリラックスできないリスクがあります。
ポータブル電源であれば、発電するわけではありませんから騒音はありません。せいぜい冷却ファンが回るモーター音がする程度ですが、それも音としては小さいです。
周囲の人に気を遣うこともありませんし、そばに置いたまま眠ることもできるでしょう。
心身共に余裕のない災害時に、実際に使うことを考えると、ポータブル電源の静音性はとてもありがたいと思います。
メリット5「ソーラーチャージャーで充電可能」
停電対策に有効な防災グッズについて、当サイトでは基本的に充電式は避けるべきだとご紹介してきました。
充電式のランタンやモバイルバッテリー、エネループなどの充電池は確かにコストパフォーマンスも高く便利なのですが、停電時は充電手段が失われてしまうので、結局使い捨てと変わらないからです。
その点において、ポータブル電源も容量がとても大きいとはいえ、充電手段がなければ使い切りの巨大バッテリーに過ぎないとお思いかもしれませんが、実はそうではないのです。
ポータブル電源は野外での使用を前提としているため、折り畳み式ソーラーチャージャーでの充電が可能です。
天気にも左右されますが、日中電源があまり必要のない時間帯にソーラーチャージャーで充電を行って、日が沈んでからはポータブル電源の電力を使って過ごす、というサイクルを作ることで、停電時でも長期間に渡って電気を使える生活ができてしまうわけです。
ソーラーチャージャーは、ポータブル電源とセットになっている商品もあります。合わせて使うことでポータブル電源のポテンシャルをより大きく引き出すことができますので、ぜひソーラーチャージャーも用意すると良いでしょう。
ポータブル電源の選び方!重視すべき基準は?
PSE検査適合品であること
ポータブル電源は、電気用品安全法によって規制される電気用品に含まれる製品です。なので、登録検査機関における適合性検査に合格しなければ、日本国内では販売することができません。
PSEマーク(特定電気用品)
PSE検査に適合している製品には上記のようなPSEマークが掲示されていますので、しっかりと確認するようにしましょう。
実際に掲示されているPSEマーク
大体ACアダプターなどに、PSEマークが掲示されています。
PSEマーク付近にはメーカーの会社名と、検査機関のマークも表記され、定格入出力なども記載されます。
海外メーカー製のPSEマークのない製品や、PSE検査に適合していないにも関わらずPSEマークを不正掲示している製品が販売されているケースもありますので注意してください。
DC-AC変換効率が高いもの
ポータブル電源の内臓バッテリーに充電されている状態の電気は、直流電流(DC)の状態です。
これをUSB端子などを利用して、そのままスマホの充電などに利用する場合は問題ないのですが、コンセントを使って家電製品などを動かしたい場合には、内臓のバッテリー電力を交流電流(AC)に変換してあげる必要があります。
もちろん、この直流電流を交流電流に変換する機能は、コンセント出力のあるポータブル電源には最初から備わっていますが、その変換の際に発生するロス(電力損失)に性能差があるのです。
直流から交流に電流を変換する際の効率を「DC-AC変換効率」といいますが、これが高い製品ほど、実際に使用できる電力が大きいということになります。
逆にDC-AC変換効率の低い製品では、スペック上の内臓バッテリー容量が大きくても、実際に使用できる電力量はずっと少なくなってしまいます。
ですので、ポータブル電源を選ぶ際にはDC-AC変換効率はいくらか? ということは重要な指標になってきます。
定格出力の高いもの
ポータブル電源を使ってどれくらいの消費電力の家電を動かすことができるのか、を示すのが定格出力です。
ポータブル電源の製品仕様を確認すれば、AC出力時の定格電力が〇〇W(ワット)という風に記載されています。
この記載されている定格出力のW数までなら、そのポータブル電源で動かすことが出来るというわけです。
ですから、どんなに容量が大きくても、どんなにDC-AC変換効率が高くても、定格出力が小さい製品では、使える家電が限られてくるということになります。
もちろん、バッテリー容量もDC-AC変換効率も重要なのですが、定格出力にも注目して、実際に使いたい家電を動かす能力があるのか判断する必要があるでしょう。
サポート体制が充実しているもの
モバイルバッテリーに比べると、ポータブル電源の価格はやはり高いです。
その上、こうしたバッテリー系のガジェット界隈は名前も知らない海外メーカーの製品で溢れかえっていて、初期不良や故障、購入後のアフターサポートなどに不安を感じる商品が多いのも事実です。
価格の高い買い物である分、長く安心して使うためにも、国内メーカーのしっかりとしたサポート体制が整っている製品を選ぶに越したことはありません。
購入後の返品可能期間や、メーカー保証の無償修理期間などがついている製品や、ユーザーサポートのためにメールではなく電話対応の窓口を設けているメーカーなど、サポート体制の充実しているところを選ぶのが良いでしょう。
アフターサービスを手厚くするということは、その商品に自信を持っているということの裏返しでもあります。
お客に買わせてしまえば後のことは知らん振り、なんていうことが当たり前の海外メーカーとは違い、最後まで責任を持とうという姿勢は商品の信頼性の証だと言えます。
せっかく安くないお金を出して買うのであれば、長く安心して使える、サポート体制の充実した製品を選ぶべきです。
おすすめのポータブル電源はこれ!
さて、ここまではポータブル電源のメリットや、その選び方の基準についてご紹介してきました。
ここまでの内容を参考に、ご自分のニーズに合った製品を見つけていただければと思いますが、実はおすすめのポータブル電源があるのでここからはそのご紹介をしていきます。
LACITA ポータブル電源 エナーボックス
ご紹介したいのはこちらの、「エナーボックス」です。
このエナーボックスはバッテリー容量120,000mAh(444Wh)という超大容量に加えて、定格出力400Wのハイパワーを実現した使い勝手抜群の製品になっています。
先ほどポータブル電源を選ぶ基準でも紹介した、DC-AC変換効率はなんと95%! 殆ど損失なく交流電源として使用可能です。
一例として、エナーボックスで家電製品をどんな風に使えるか見てみると……
スマートフォン | 約30回フル充電 |
ノートPC | 約80時間WEB閲覧 |
扇風機(中)20W | 約20時間 |
石油ファンヒーター(弱)50W | 約8時間 |
マイコン炊飯器(3合炊き)375W | 約3回 |
電気毛布(中)18W | 約20時間 |
車用冷蔵庫45W | 約9時間 |
テレビ(32インチ) | 約5.5時間 |
LEDランタン5W | 約80時間 |
電気ケトル(0.5L)400W | 約7回 |
内臓バッテリーには三元系リチウムポリマー電池を使用
また、内臓バッテリーには一般的なリチウムイオン電池ではなく、三元系リチウムポリマー電池を採用しており、通常の製品よりも火災事故などに対して高い安全性を実現しています。
それだけでなく、三元系リチウムポリマー電池は充電効率や出力の高さ、電池寿命の長さなどでもリチウムイオン電池よりも優れているということで、エナーボックスの安全性と信頼性、ハイパワーを支える重要な要素になっているのです。
PSEマーク取得済みで安心して購入できる
エナーボックスはもちろんPSE検査適合済みで、購入後30日間無理由交換保証、メーカー保証1年、カスタマーサポートの電話窓口も開設されています。
さらに、このエナーボックスは一般社団法人防災安全協会によって認定を受けた防災製品等推奨品に登録されており、公共施設や福祉施設など、全国30施設以上で防災電源として採用されているという実績を鑑みても、安心して購入できるのではないかと思います。
エナーボックスの商品ページへのリンクをこちらに貼っておきますので、ご興味のある方は一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
こちらのウェブショップを見てみると、エナーボックス用のソーラーチャージャーも販売されていますから、セットで購入することも可能なようなので、合わせて用意しておくのも良いかもしれませんね。
まとめ
ポータブル電源について色々ご紹介しましたが、つまりどういうことかというと……
ポータブル電源があれば、停電時も継続的に電気が使える!
ということなんです。
停電が発生すると何故大変なのか? それは、電気が使えなくなることで、普段生活のなかで頼っていた家電製品が使えなくなるからです。
でもポータブル電源があれば、停電時も電力を供給できます。
定格電力に限界があるので何でも普段通りとはいきませんが、照明も調理家電も暖房器具も、テレビやスマホだって使えます。
おまけにソーラーチャージャーで日中に太陽光充電が可能ですから、停電が長期に及んでも安心です。
停電が発生した時、一切電気に頼らない生活に切り替えて、備蓄の乾電池で頑張って耐え忍ぶのと、ポータブル電源を活用して、普段通りとはいかないけれど、節電を心がけながら電気の使える生活をするのと、どちらが安心・快適かと考えれば、ポータブル電源の有用さがおわかりいただけると思います。
小さなお子様やお年寄りのいらっしゃるご家庭ではなおさら、災害時にストレスを軽減するポータブル電源は重要です。大切なご家族に惨めで辛い思いをさせないためにも、今からできる備えをぜひご検討ください。